おはようございます、小野です。昨日は投稿せず失礼しました。
本日は皆さまもお馴染み、日高屋が「圧倒的に儲かっている」理由についてお話しします。
外食チェーンの勝組とされる日高屋ですが、その経営方法は緻密に練られたものです。
デフレが続く外食産業ですが、日高屋は「格安なのにどうやって稼いでいるの?」と思うほど、コスパに優れています。
ラーメンが1杯390円(税込)、餃子が1皿6個で230円(税込)が看板メニューです。
駅前の繁華街で深夜まで営業している店舗が多いので、お昼時や飲んだ帰りに立ち寄ったことがある人も多いと思います。
この日高屋、実は外食チェーンの「伝説的な存在」とも言え、2004年2月期から2018年2月期まで、実に15期連続で増収増益を続けているのです。
ではなぜ、日高屋が儲かるのか?その秘密はズバリ「立地」です。
日高屋のホームページにある「日高屋のこだわり」を見ると、「日高屋の大きなこだわりのひとつが、駅前の、しかも1階という立地」とあります。
「飲食店は立地8割」と言われますが、日高屋はそこに徹底的にこだわり、実に直営店の95%が駅前立地としました。
さらに、マクドナルドや吉野家といった「ファストフードチェーンのすぐ近く」という条件にもこだわっています。かつて「ハンバーガー。牛丼。明日は日高屋。駅前で待ってます」というテレビCMが話題になりました。
マクドナルドや吉野家にはファンがいても、毎日は食べません。
そのファンに「昨日は牛丼だったから、今日はラーメンにしよう」と選んでもらえるように、「競合のすぐ隣」に出店しているのです。
ただマクドナルドや吉野家と競合するには、低価格路線に追随できないといけません。日高屋では中華そば1杯390円(税込)でファストフードに対抗していますが、それだけでは高い利益率を維持できません。
そこで日高屋は利益率の高い「アルコール」メニューの売り上げを伸ばす戦略も展開ています。「中華そば+餃子+ビール」で1000円以下という価格設定です。
さらに看板メニューの中華そば、餃子だけでなく、つまみメニューも充実させ、仕事帰りの会社員の「ちょい飲み」ニーズも捉えました。
「ちょい飲み」したい会社員にとって、居酒屋は「お通し」などが付いてしまうので、必ずしもコスパが良いとは言えません。
そんな会社員にとって日高屋は「ちょい飲み」にうってつけだったようです。
結果、ラーメン屋でありながら、アルコールが売上高に占める割合が約15%にも達しました。
また営業時間の長さも日高屋の特徴です。
午前11時から翌2時までの営業が原則で、24時間営業も50店舗を数え、「飲み会終わりのシメのラーメン」というニーズも、きちんとキャッチしました。
日高屋は駅前で、しかも「マクドナルドと吉野家のすぐ近く」という「立地条件」、ちょい飲みができる「メニュー展開」、飲み会終わりにシメのラーメンを食べられる「営業時間」に儲けの秘密があると言えます。
長く安定して勝組であるためには、やはり並々ならぬ戦略があります。
営業さん以外でも、仕事の参考になる事が少しでもあれば幸いです。
明日は栗栖さん、よろしくお願いします。